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【葦牙】(あしかび) 葦の若芽。春の季語。 古事記上「葦牙のごと萌えあがる物」 《広辞苑・第六版》 葦牙は、川の水が温む頃に川の面に顔を出す葦の新芽のことです。 葦の角(つの)と呼ばれることもあります。 水面に現れた葦の新芽の鋭く尖った姿を牙や角と見立て言葉です。 今は七十二候、「葭始めて生ず」にあたっています。 葭(よし)は葦(あし)の別名ですから、今頃は至る所で伸び出した葦の新 芽が見られる頃なのでしょう。 「葦原の国」と呼ばれた日本の春は、鋭い葦の牙を先兵として冬の気を北へ 北へと追いやり、広がって行くようです。 葦牙が姿をあらわす頃になると吹く風も暖かく、切れるように冷たかった川 の水も心地よい冷たさに感じられるようになります。 春なんだなとつくづくと感じる頃です。
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