日刊☆こよみのページ スクラップブック(PV , since 2008/7/8)
■土曜日は週の始まりの日(補足) 7/23号の暦のこぼれ話、「土曜日は週の始まりの日」について、説明がわか りにくかったようで、何人かの方から質問のメールが送られてきました。 きっと、メールをくださった方々以外にも「?」と思っていらっしゃる方が いらっしゃると思いますので、本日は補足の説明をすることにしました。 では、わかりにくかったと思われる部分を引用しながら、説明を加えてゆき ます。先頭が「 >」となっている行は7/23号の記事です。 >1.太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星は星でありまた神である。 >2.1 日24時間はそれぞれ1の神々の支配する時間である。 特に 2がわかりにくかったようですのでこの部分を説明します。 1 日をその始まりから 1時間ごとに区切り、第 1番目の時間(現在の表記で いえば、0時~1時の間の時間)を例えば土星の神が支配する時間帯、 2番 目の時間(1~2時の間)を木星の神の支配する時間帯と考えました。 現在使われている曜日(日月・・・土曜日)の起源は古代バビロニアにある といわれています。現在私たちが使っている 1日24時間制や時間や角度が60 進法(60分で 1時間など)なども古代バビロニアに発したものだと考えられ ています。 またある瞬間の星の配置によって現在や過去、未来の運命を占おうという占 星術も古代バビロニアで生まれたと考えられています。曜日の起源はこのバ ビロニア生まれの星占いと24時間制の時制が結びついて生まれたものといえ ます。 ちなみに、バビロニアでもはじめは 1日は12の時間に分割されていたと考え られますが、やがて昼と夜それぞれを12分割してより細分して時を表現する するようになり、結果としてに 1日は24に分割されるようになったと考えら れます。 >3.星は遠い順に土星・木星・火星・太陽・金星・水星・月である。 この部分について、「どうやって距離を測ったのか」という質問がありまし たがもちろん実際に測って得た結果ではありません。 この順番は天球上での星の見かけの動きの早さを「遅い順」に並べたものと 考えられます。 同じ速度で移動していても遠くのものは見かけの動きが遅く見え、近いもの は速く動いているように見えるという日常経験する経験則から、見かけの動 きの遅い星ほど「遠い」と考えた結果がこの順番になったわけです。 >4.2の各時間に3の星を遠い順に配置する。 > ⇒土星→木星→火星→太陽→金星→水星→月→土星→木星→火星→・・・ >5.その日の最初の時間を支配する神(星)がその日の支配神(星)である。 > >このように考えて一日の支配神を考えて行くとその順番は > > 土星→太陽→月→火星→水星→木星→金星 > >となります。そして一日の支配神(星)の名を取って曜日としたわけです。 >ちなみに「曜」とは「ひかり、輝き」という意味です。 4,5 は多少面倒ですが順番に確かめていけばいいことなのでここについては あまり問題がなさそうです。 疑問に思われた方々、疑問は解けたでしょうか? ◇余談 説明の中でふれましたが、現在の星占い(占星術)の源泉は古代バビロニア にあったと考えられています。 星の配置は時々刻々と変化して全く同じということはありません。そして星 (特に惑星)は神と考えられていましたから、巨大な力を持った神々が世界 に及ぼす影響力は時々刻々星の配置が変化するにあわせて変化してゆくもの だと考えました。 星の配置の変化は複雑なので、その影響を受ける世界の有り様も複雑です。 ですが、もしこの複雑な星の配置を正確に読み取り、また正確に予測出来る としたら、神々のこの世界に及ぼす影響もここから正確に読み取れるのでは ないか? 古代バビロニアの人々はそう考えました。 おそらく同じような考えはバビロニア以外でも生まれたでしょうが、それを 最初に体系的にまとめ上げたのが、バビロニアの人々だったわけです。 このバビロニア人の発明した「占星術」は、東西に伝播し、それぞれの場所 で進化を遂げて西洋占星術やインド占星術を生み出したと考えられます。 そしてその一方で、正確な占いをたてるために必要な資料を得るために行わ れた観測や、将来の星の位置を予測する理論の研究が、天文学をも生み出し ました(暦計算もその一部に含まれます)。 現在の段階で見ると全く異なるものとなった占星術と天文学ですが、その出 生までたどって行けば、もとは同じゆりかごに眠っていた兄弟だったのでし た。
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