日刊☆こよみのページ スクラップブック(PV , since 2008/7/8)
■秋の日は釣瓶落とし・・・番外編 本日は『その3』の予定でしたが、急遽『番外編』になりました。 長いですが、週末で暇があるんだという方はじっくりお読みください。 (忙しい方は、後ほどじっくりと) 一昨日、昨日と秋は日没に要する時間、薄明時間が短いという現象面からの 話をしてきました。 これですませようかなとも思ったのですが、何故短くなるのか理由がわから ないとなんだかすっきりしないという方のために本日は、その理由の「原理」 を説明することにします。よって番外編です。 太陽や月や星が見える「天」をボール(球)の内側をその中心から眺めてい ると考えて「天球」と呼ぶことがあります。この仮想のボールを考えると星 の動きの説明が楽になります。 丸ければ何でもいいので、今回はこの天球を「スイカ」だとして考えてみま しょう。 我々地球人はこのスイカの中心に住んでいて、太陽や星はスイカの皮に張り 付いているような物と考えることが出来ます。 このスイカは中心にいる我々からするとスイカのヘタからおしり(一番天辺 と、底の部分)に向かう軸を中心に1日1回転しているように見えます。で すから、スイカの皮に張り付いた太陽や星も1日1回転しているように見え ます(これが日周運動)。 春分や秋分の頃、太陽はこのスイカの「赤道」ちょうどヘタとおしりの中間、 一番太いおなかの部分に張り付いた状態です。仮に太陽の大きさを十円玉く らいとすると、このスイカのおなかの周りは、十円玉の 720倍ほど有ること になります(巨大スイカ!)。 このスイカは1日1回転して見えるわけですから、いまスイカのおなかに張 り付いた十円玉の直径分スイカが回転するのに要する時間はというと、 24時間 × 60分 ÷ 720 = 2分 ということになります。 次に、夏至や冬至の頃はどうなっているか。スイカのヘタ(天辺)が天の北 極(北極星があるあたり)だとすると、夏至の頃の十円玉(太陽)はスイカ のお腹よりうえ、胸のあたりに張り付いている状態です。 スイカを包丁で切ったことの有る方なら解ると思いますが、スイカのお腹で 切れば、その切り口の円は一番大きく、ヘタやおしりに近いところで切れば、 切り口の円は小さくなります。大きな切り口が、春分・秋分。小さな切り口 が夏至・冬至の頃と考えるとイメージしやすいのでは。 夏至の頃、十円玉が位置するスイカの胸囲はどれくらいかというと、 十円玉の直径の約 660 倍 (参考 660 = 720×cos(23.4°)) このとき先に行ったように1日1回転するスイカが十円玉の直径分回転する のに要する時間を考えると、、 24時間 × 60分 ÷ 660 = 2分11秒 と、スイカのお腹に張り付いていた時期(春分・秋分の頃)より、ちょっと 長くかかるようになるのがおわかりいただけるでしょう。 一昨日・昨日と説明してきた日没に要する時間、薄明時間が春分・秋分の頃 に一番短かくなる理由の原因はこれなのです。 実際には日本のような中緯度地域では日周運動で動く太陽の道筋と地平線が 直角に交わるわけでないなどの理由で今回の計算の比率通りにはなりません が、原理はこの通り。 スイカを斜めにして回転させる等工夫して実験すれば、より現実的な実験と なります(スイカでなく、素直に地球儀を使うなどでもいいですけどね)。 ということで、長い番外編は目出度く終了。 ===>>> 明日こそは『その3』につづく
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